【短】さ く ら Ⅲ~思い出すのはキミのこと~
「そんとき、゙アユ゙って…。」
「え?」
「何度も゙アユ゙って言ったんだよ。」
「んなわけない。」
「いや、本当だから。いきなり何言い出すんだよって思ってお前の顔覗いたら……。」
「覗いたら…なんだよ?」
「泣いてたんだよ、お前。」
「っ!」
オレから手放したんだ。
あいつが…亜由が幸せになれるならって……。
後悔なんかないはずだ。
後悔なんかしたらいけないはずなのに。