Crazy heart!
20人のキャバ嬢とホスト、2人の店長を全員一つの机に集合させ、こっちの店長の乾杯の音頭で合コンは始まった。
「さー自己紹介に入るか!?」
「馬鹿ですか店長!自己紹介ならさっきしたじゃないすか!」
「何言ってんだ馬鹿!!名前だけ教えてもらっても自己紹介にならねえんだよ!!」
「あはは~ウケる」
早速騒ぎだした店長を尻目に、俺は手を挙げた。
「……あの、ちょっといいすか」
視線が俺に集まる。
「…いきなりで悪いんすけど、サキさんと、2人で喋らせてくれません?10分でいいんで」
女の、キャア、とかわいい悲鳴が聞こえた
「早速ご指名!?」
「あーん、あの人ちょっと狙ってたのに…」
「でも、あの人、人気10位でしょ?1位のサキが相手するかな~…」
「…どうですか?サキさん」
俺はサキさん自身に尋ねる。
「いいですよ。行きましょうか」
ええっ、と女達は驚いてサキさんを見る。
「はい。」
「いいなあクレイジー、早速No.1かよ!」
「ばーか。何事も先手必勝だっつの。」
話し掛けてきたホスト仲間は、適当にあしらった。