生きる意味
「必死に育ててくれた、親の為?」

「何、言って…」


いきなり話し出す柚に、俺は困惑した。


「仲良くしてくれた、友達の為?世界の為?日本の為?それとも…」


柚は、柵を握りしめていた手を開き、手のひらを見つめながら言った。


「それとも、自分の為?」
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