キミと僕の記憶
麻木センパイに何も言い返せないのが悔しいのか、芹沢キャプテンはフルフルと拳を握りしめている。
この人、本当にコワイんですけど……
「じゃ芹沢は、オレがこの子に裏方をお願いしても、今まで通り女子の分は自分でやるんだな?」
この一言が決定的だったのか。
芹沢キャプテンは諦めたようにため息を吐いた。
「分かったわよ!でも先生に許可を取ってからよ?水泳部全体のマネージャーとしてだからね!」
私はホッとして膝の力が抜けてしまった。
麻木センパイは隠そうともせず私にブイサインを作ってみせた。
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