キミと僕の記憶
「でもさ、草むしりや大掃除なんて、いくら美月ちゃんがマネージャーだからって皆でやるもんじゃないの?」
それは私も不満に思ってたことなんだけど――
「仕方ないよ、私それくらいしか部に貢献出来ないし。」
「うーん…美月ちゃんがいいならいいけど…」
何となく仁科には庇われたくなくて嘯いておく。
芹沢キャプテンの影の横暴に、麻木センパイが気づいてくれれば――
それまではひたすら言われるがまま耐えることにしていた。
とりあえず大掃除はかなりの重労働だ。
放課後になると紗絵子は申し訳なさそうに室内プールへ向かった。
それを見届けると私はジャージに着替え、両手足をまくり上げた。
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