キミと僕の記憶









そして悪い予感が的中……



起こるべくして事件は起きてしまった―――













「藤井さん!プールの中がまだ泥だらけなんだけど、昨日と今朝だけじゃ終わらなかったの?」



朝のHRが終わったとたん、私の教室に芹沢キャプテンが姿を現した。



げげっ!
怒られるとしても放課後のことだろうと思ったのに……


しかも、私の計算の中では麻木センパイが庇ってくれる算段だったし。




ヤバい……



仕方なく私は席を立った。





麻木センパイの名前を出すしかない。




鬼のように目をつり上げるキャプテンの前に立った。





「――――…キャプテンすみません、私もやろうとしたんですが、
麻木センパイに止められて、
プールの中は部員全員でやるからとのことでしたが……」




チラリと上目遣いで見ると、何故かキャプテンはよけいに怒っているように見えた。



.
< 35 / 74 >

この作品をシェア

pagetop