キミと僕の記憶
「み、美月ぃ〜、大丈夫?」
「紗絵子ぉ〜どおしよう〜!」
2人で情けない声を上げた。
「いや〜こうなるとはな!
悪いことしたな…」
仁科が片手を顔の前に上げて謝るポーズをした。
は?
「なにが?」
「いやぁ、あのゴツい先輩なら美月ちゃんを庇いつつ、上手く納めてくれるかなって思ったんだけど……」
「――どういうイミ?」
「昨日、来たろ?
あの先輩」
「――麻木センパイ?
来たけどそれって……」
!
ん?
まさか……
「ごめんな〜」
「あんたがセンパイに話したの!?
紗絵子じゃなくて!?」
.