キミと僕の記憶



「私も話したかったけど〜、女子の方にはがっちり芹沢キャプテンが付いてたから…
でも何で仁科くん、美月が1人でやらされてるって知ってたの?」



「こいつ、ストーカーなんだよ!」



代わりに返事をする。


だって何かちょっと……ムカつく!


お礼言う所かもしれないけど、何でコイツが?
ってカンジ。





「ひどいな〜
元カノ心配してるだけなのに……」



仁科がニヤニヤ笑った。


「だっから!
ナニガ元カノだっ!」



私はこぶしを握って殴る真似をした。




「わ〜ゴメンて!
だって僕にはどうせ手伝わせてくれないだろうしさぁ〜、
マジで大変そうだったから心配したんだって…」



――う。



私はこぶしを引っ込めた。




何で仁科はここまで私に構うんだろう?


前世話や元恋人なんて嘘に決まってるのに、
何で?



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