キミと僕の記憶


柴犬を連想させるオレンジに近い茶髪が、固そうに風になびいている。

顔もなんとなく犬っぽい。
人好きのするタレ目が印象的だ。




だけど、見た覚えが無い。


私が記憶を取り出せない間に、性懲りもなく男子は私の手を握った。


「ちょ…」


「覚えてる!?キミと僕は前世で恋人同士だったんだよ」





















は?


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