攻防戦‐KisS
Round4.映画館
当日、私服はどうしようとかいう悩みもなく。

少し早めに着いた待ち合わせ場所にはすでに透がいた。


「え、なんで制服」

「や、兄貴の結婚決まったからちょっと挨拶に」


だから、用事があると言ったのに。


制服と私服の私たちはまるで不釣り合い。
そのまま、二人の関係を表しているみたい。


ゆるゆるとふざけた事を繰り返す透。
それを冷たくかわす私。


結局のところ、そこに愛はあるのだろうか。


透は私の事、どう思っているの?

なんとなく流れの付き合い?

束縛はするのだから、それなりの愛着はあるよね。


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