攻防戦‐KisS
「大丈夫なの」

「知らなーい。行こ」


まあ映画は午後にしてもらったので、午前中に妹として精一杯愛想はばらまけただろう。


「で、何観るの?」


映画館通りの中間地点まできたところで見渡す。

余程のマイナー映画でなければなんでも観ることができる。

もしくは上映時間に間に合わなくて諦めざる負えない場合。
だから、早いとこ決めなければならない。

「陽乃の観たいので良いよ」

「じゃあ観ない」


誘ったのはどっちだ。


「あれ」


適当な感じで指差したのは人目を避けた感じのピンクと肌色のポスター。

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