攻防戦‐KisS
言って、私のベッドの縁に腰掛けた。

ちょうど私の腹に寄りかかるようになる。

重い。


「あんたからは病人へのいたわりが、全く感じられない。」


透は弾かれたように、漫画から目を離す。
とても楽しそうだ。

何か変なスイッチを押してしまったらしい。


「いたわりってどうやるの?」

「どうって…具合を聞くとか…クッキーを食べさせるとか…」


具体的に挙げるとなると難しい。

普通、うつらないように気を使って帰るものじゃないか。

こんなに居座られても困るが、放課後はほとんど私とのお喋りに費やしていた透は他にやることがないのかもしれない。


「クッキー食べたかったなら、言えば良いのに」
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