赤い半纏
あらまし
高校に入学してから早二ヶ月。

蒸し暑い六月を、私は憂鬱に過ごしていた。



中学のころの仲の良い友達とは別れ、

高校ではうっとうしい男に絡まれるだけ。



家柄は結構いい方で、この田舎の中ではひときわ目立つ広くて大きな家を持っている。
・・・・欠点は、すごく古いところ。

少し歩いただけで、ミシミシ音がする。お金も無いわけじゃないのに、何で新しい家を買わないのやら。

私には理解しかねる。




でも、いくらゆううつーだからといって得に対策もない。やりたいこともない。



だから学校に行くしかないのだ。


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