赤い半纏

「では、お元気で。またこの道にこの傘を返しに来ますね」

「それでは、名前を聞いておきましょう。私も知らない人に傘を持っていかれたままになったら気がすまないので」

「そうですね。怪盗バットとか、お呼びいただけたら」

「お断りします」

「あなたもおしえてくださるのなら、教えますよ」

「蝶乃アゲハ」

「嘘でしょう」

「あははは」




会話が進まない。

ある意味こんなに会話が合う人は始めてだ。


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