ラブプレ☆マニア


なかなか動かないミチ。


だけど、俺も動かない。


ミチ、早く俺に触ってほしいんやろ?


じゃぁ、我慢なんかせずに早く俺を求めればいい。


俺は絶対自分からは手出さんって決めてるから


お前次第やで……?



その時、ミチが動く気配がした。


そして俺の服に手をかける。


「……っ」


俺って、どっちかというとSやけど。


いや、明らかにどう見てもSやけど。


好きな女に襲われんのって興奮するかも……


そんなことを思っていると、ミチの手がジーンズの上から俺の大事な部分に触れた。


「ん……」


やべぇ


これはやべぇ


「女に襲われんのも結構クルで!」


「はぁ?お前M?」


「いや、君と同じくドSやけども!あの時だけは『好きにして!』って思うな」


そう言ってた変態シンゴの気持ちがめっちゃわかる。


ミチの手はジーンズの上から撫でるだけで。


じれったくなって俺からミチに手を出しそうになる。


我慢我慢我慢我慢我慢……


念仏のようにブツブツと心の中で唱える俺の耳に、ミチの小さい声が聞こえてきた。


「う……っ、うぅ…」


………泣いてる?


俺はガバッと起き上がってミチを見た。


案の定、ミチは歯を食いしばって泣いていた。




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