ラブプレ☆マニア
3.ミチホの憂鬱
「みっちゃん、一緒に帰ろー」
「うん、帰ろかマナ」
マナの頭を撫でて、カバンを持つ。
「あ、おいミチ、マナを誘拐すんな」
「さぁさ、帰ろ帰ろ」
「シカトかい!」
「………」
「み、みっちゃん?」
「んー?どうしたん?マナ」
「や、ヤスくんが……」
マナのうるうるの瞳に、負けた。
「なんやねん」
奴を睨み付けると、『おい、そんな熱い瞳で見つめんな』とニヤニヤしながら言った。
「なんでこんな機嫌いいか気になるやろ?」
「……別に……」
「照れんなって」
まったく、まったく照れてない。
正直どうでもいい。
「ヤスくん嬉しそう」
マナも嬉しそうに言う。
こんな可愛いマナに、こんなに想われてるヤスって………
すっごいムカつく。
「なんやねん。いいからはよ言って」
『おいおい乱暴やなぁ』ってヘラヘラするヤスは、嬉しそうに言った。
「ヒロさんがな、『お前に頼みがある』って……!」
……は?兄ちゃんがなに?
*