ラブプレ☆マニア


「俺ってば、ヒロさんに頼られちゃうなんてなぁ。マナ、俺もっといい男になれる!もっとお前を幸せにできる!」


「キャー!」


誰か、このバカップルどうにかしてくれ。


そう思った私の耳に、今度はクラスメイトの黄色い声が飛び込んできた。


「え、あの校門のところに立ってる男の子カッコよくない?!」


「ほんと!誰か待ってるのかなぁ?」


その時。


ポケットの中にある携帯が震えた。


「ん?」


知らんアドレスからや……


開いてみると


『ミチホちゃん。迎えにきたから一緒に帰ろ

大沢』


お お さ わ ?


って、

「大沢?!」


窓際に寄り、校門を見てみる。


そこには昨日、私がウザキャラと認定した人物がいた。


なんで……


なんで、あたしのアドレス知ってるんや……


はっとして、教室を見渡す。


そして

見つけた。


あたしに見つからんように、そーっと教室を出ようとするアイの姿。



「アドレス教えたん、あんたやろ」


気づかれないように近づき、後ろから低い声で話しかけると


アイは、ヒッ!と体をビクッとさせた。



*
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