ラブプレ☆マニア
「なんで勝手に……」
「だって、なんか大沢くん必死やったし……」
「キャー!!」
また、クラスメイトの黄色い歓声。
今度は、なに……
「ミチー!!」
教室の後ろのほうからヤスの声が聞こえた。
……そこには。
「にい、ちゃん……?」
すっごい眠そうな、兄ちゃんがいた。
めずらしい、兄ちゃんがあたしに会いにくるなんて……。
さっきのクラスメイトの歓声はこの人が原因か。
兄ちゃんは、眠そうな目であたしを確認すると
手をあげて、あたしにおいでおいでをした。
「ほらな!ヒロさんあんたのこと呼んでるし!ばいばい!」
そう言ってアイは逃げていった。
あ、逃げられた……
でも私の意識は、兄ちゃんに持っていかれてた。
もう一度兄ちゃんに目を向けると
さっきの眠そうな目はどこへやら。
獲物を見つけた獣のような目をしていた。
この目は、なんかエロいこと考えてる時の目や。
…こわ。
私は身震いしながら兄ちゃんのところへ向かった。
「な、なんでございましょう」
兄ちゃんの前に立つと、兄ちゃんは何も言わずに私を見下ろしていた。
*