ラブプレ☆マニア
「よかったぁ、目覚めて」
「うん、心配かけてごめんね。ここ、どこ?」
「海の近くにある旅館や。今日はここで一泊することにしたんや」
ヤスが軽い口調で言う。
え、でも、ちょっと待って?
「明日、学校やんな……?」
今日、日曜日やし。
「明日はみんなでサボリやぁ!」
よっしゃ!なんて、ヤスは言ってるけど。
なんか悪いな、あたしのせいでサボらせてしまうなんて……
「ミチ、大丈夫や。ほんまは帰ることもできたんやけど、めんどくさいから今日は泊まって明日帰ろうってことにしたんや。だから、お前のせいじゃない」
兄ちゃんは、あたしの頭を撫でながらそう言った。
「そうやで、みっちゃん!みんな親から了解得てるし、みっちゃんは気にしんでいいで?」
マナも、そう言って微笑んでくれた。
「俺も、俺も大丈夫やで、ミチホちゃん」
「お前はええわ。ていうか、そもそもミチが溺れた理由はお前なんやから、お前はさっさと帰れ。」
ヤスが、大沢くんをイジメてる。
その横でマナは「そうやそうや!」ってヤスを応援してた。
あたしは、兄ちゃんを見た。
「ん?」
あぁ、あたし今まで何見てたんやろう。
兄ちゃんはいつも、ニヤニヤしてるか、眠そうで
エッチなことか寝ることしか考えてないって思ってた。
*