ラブプレ☆マニア


「アイ、そんな気になるんか?」


いつの間にか復活してたヤスが、アイに聞く。


「うん、友達やし……。」


そう言ったアイに、良心が痛んだ。


「まぁ、言いたくなったら言って。」


「あ、アイ……」


アイは、なんだかんだあたしを心配してくれてたんよね。


合コン連れていってくれたんも、あたしに出会いの場を提供してくれたんやろうし。


素直じゃないけど、いつもあたしを気遣ってくれた……


でも!


相手が相手なんよ。


「アイ!」


いつか。


こんないつか、来ーへんかもしれんけど。


胸張って、「兄ちゃんがあたしの彼氏です」って言える日が来たら。


「ちゃんと、言うから」


だから、今はゴメンね。


「待ってる。」


そう言って、アイは笑った。


「みっちゃん、アイちゃんもわかってくれるよ」


マナが、あたしの頭を撫でてくれた。


「……うん、そうやな。」


応援してくれる人がいて


大好きな人に愛されて


幸せなはずやのに、欲張りになってる。


「兄ちゃんと愛し合ってるってこと、周りの人みんなに知らせたい」って、望んだら辛くなることはわかってるのに……



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