ラブプレ☆マニア
そ、そんなことより!
「兄ちゃん、大丈夫なん?!」
「うん、大丈夫やで、ミチ。右足折れたけど、他は全然余裕。」
兄ちゃんは、あたしの頭を優しく撫でる。
「よかった……」
兄ちゃんにもしものことがあったら、あたし……
「ちょっと待って。」
安堵するあたしの後ろから、あのエロ看護師の声が聞こえた。
「今、兄ちゃんって言った?ヒロくんの彼女じゃないの?」
……ギク。
兄ちゃんが口を開こうとした時。
「ヒロくんてば変態だから~、ミチちゃんに「兄ちゃん」って呼ばれて妹プレイするのが好きみたい」
そう、シンゴさんが言った。
「え……。なぁんだ。まさか、「妹が彼女です」なんて言い出すんかと思ったわ」
エロ看護師は笑いだす。
……何よ。妹が彼女でなにが悪いんよ。
そう思ったけど、言えんかった。
この関係が罪なことは、百も承知やから。
「なぁ、お姉さん。ちょっと二人で話さん?……カラダで。」
「……っ」
シンゴさんはエロ看護師の腰に手を回すと病室を出ていった。
「シンゴさん、ほんまにいい人やな」
二人きりになった病室で、なんとなく恥ずかしくてそう言ってしまった。
それが、見事に兄ちゃんの機嫌を損ねてしまったみたいで。
*