ラブプレ☆マニア
あの日からマユミは、兄ちゃんにめっちゃ執着しだして、いっぱい邪魔された。
何も言わなくても、あたしと兄ちゃんの間ではしっかりウザキャラ認定されていた。
「で、なんでこんなとこにいるわけ?」
「そんなん、ヒロくんに会いたいからに決まってるやんっ」
胸を寄せて上目づかいをするな!
「あ、そう。じゃぁ、会ったし帰って。」
「えー、ヒドーイ」
…うぜぇ。
あたしと兄ちゃんは、無視して帰ることにした。
……やけど。
このウザキャラは、一筋縄ではいかなかった。
「あぁあ、いいんかな。兄妹で付き合ってる、なんてバレても。」
その言葉に、あたしの背筋が凍る。
どういうこと?
あたしのことを「妹」じゃないって、思ったんじゃなかったん?
「知ってるんやからー。初めて会った日、「アニキやのに俺のこと好きなん?」って、ヒロくんが言ってんの聞いちゃった。」
「……っ」
「二人がキスしてる写真、お母さんに送っちゃおうかなぁ……」
マユミは、これまでにないほど、意地悪な顔で笑っている。
どうしよう…!
大沢くんは大丈夫やったけど、コイツは絶対やる!
「兄ちゃん…!」
隣に立ってる兄ちゃんを見ると、兄ちゃんは予想外に涼しい顔をしていた。
「大丈夫や。心配すんな」
え……?
*