ラブプレ☆マニア
「帰ろ、ミチ。」
兄ちゃんは、立ちつくすマユミを無視して歩き出した。
恐る恐る振り返ってみると
マユミは鬼のような形相でこっちを睨んでいた。
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「俺、シャワー浴びてくるわ」
「はぁい…」
兄ちゃんがいなくなったリビングに、あたしのケータイの着信音が響いた。
「大沢くん……?」
今日は、ウザキャラ二人も登場?
はぁ、とため息をつきながらも電話に出た。
『テンション低っ!』
電話の向こうの相手の第一声は、それだった。
「……なに?」
『あのな、今日タコ女会いにこんかった?』
タコ女って……
「マユミのこと?」
『そんな名前やったっけなぁ?ナースの、クネクネしとる奴!』
あぁ、完璧マユミやな。
「来たけど……なんで知ってんの?」
大沢くんは、信じられない言葉を口にした。
『あぁ、なんかな。この間俺に会いに来てん。俺がミチホちゃんを好きやったって知っててな、「あの二人の仲を壊しませんか?」って言われた。』
「えぇ?!」
マユミ、一体どこで調べたんや!
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