ラブプレ☆マニア
『それで俺、真剣にミチホちゃんに惚れたんや。』
「……っ」
『ミチホちゃんの言った通りやと思う。付き合ってても、俺はあのお兄さんには絶対勝てんかった』
「大沢くん…!」
『頑張りや。絶対ヒロさんを信じるんやで?ヒロさん、めっちゃいい男やから』
あたし、なんで泣いてるんやろう
もう、意味わからん……
その時。
あたしの手からケータイが離れた。
あたしのカラダは、お風呂上がりのいい匂いと、愛しい温もりに包まれる。
「おい、俺の彼女泣かすなよ」
兄ちゃん…!
「あぁ、大丈夫。心配すんな……あぁ、わかった。……ありがとうな、大沢」
兄ちゃんは、そう言って電話を切った。
「お前、泣きむしやなぁ」
苦笑する兄ちゃんに頭を撫でられて、また涙が溢れる。
「大沢がな、お前のことめっちゃ好きやったって言うとった」
「う……っ」
「ミチホちゃんを幸せにしな許しませんから、って言われたわ。お前、めっちゃ愛されとるな」
なんで…?
あたしずっと、大沢くんにはヒドイ態度とってたのに
なんでそんな優しいの…?
「なぁ、ミチ。お前は誰が好きなん?」
わかってるくせに、笑顔で聞いてくる兄ちゃんは意地悪や。
*