ラブプレ☆マニア



兄ちゃんはずっと、どんな思いであたしを見続けてくれたんやろう?


両想いになった時も、今も


あたしが兄ちゃんの気持ちを受け止めた時、兄ちゃんはこうやって涙を流す。


思えばあたしは、兄ちゃんを好きになる前も、好きになってからも


兄ちゃんの大きな愛に守られているんだ。


「兄妹で愛し合う」それはすごく罪深いことなのに


その罪をあたしがそんなに感じなかったのは、


……兄ちゃんがいつも、守ってくれたから。


兄ちゃんはもしかしたらずっと


見た目以上に罪を、感じていたのかもしれない。


「兄ちゃん、好き」


「…うん…っ」


「ほんまに好き」


「ミチ……、俺も、死ぬほど好きや…っ」


兄ちゃんの泣き顔にキスをすると


兄ちゃんは幸せそうに、微笑んだ………



************


次の日。


「みっちゃん、おはよー」


いつも通りのヤスとマナ。


どうなったんか、聞きたいけど……


なんとなく、聞きづらい。


「……みっちゃん」


「ん?」


「みっちゃんの言う通り、めっちゃ幸せやった」


そう言ったマナは、ほんまに幸せそうで。


「そっか……っ」


あたしは泣きそうになってしまった。



「おーい」


前を歩いてた兄ちゃんとヤスが、あたしらを呼ぶ。


兄ちゃんの、優しい笑顔を見て


あたしはゆっくり歩き出した。



*
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