ラブプレ☆マニア
そんな俺の様子を見て、シンゴは立ち上がる。
「あったり~。ヒロくんてばもうわかりやすいから~」
うりうり、と俺の二の腕をツンツンしてくる。
「うざい。きもい。」
こんなこと言っても、もう主導権はシンゴ。
「行かんくていいの?たぶんミチちゃん告られてるよ」
「は?」
「男と裏庭のほう行ったし」
「……っ、それを早く言え!」
俺は立ち上がると走り出した。
「焦っちゃって。ヒロくんてばかーわいっ」
なんて、シンゴが言ってるのにも気付かずに。
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裏庭に着くと、確かにいる。
ミチと、知らん男。
そして話が終わったのか、ミチが俺のいるほうに歩いてきた。
男の様子を見て、ミチはたぶんまたフッたんやろうなと思う。
俺は、座り込む自分の隣をミチが通るのを見計らって
ミチの腕を引いた。
「キャッ!!」
ミチの、感触。
なんど抱き締めても、俺の心臓は慣れてくれない。
なぁ、ミチ。
俺がもし、お前の兄じゃなかったら
お前は俺を「男」として意識してくれた?
俺はもう、お前に手を出してしまって「兄」にもなれなくなったから
「男」としてそばにいるしか、できないんだ……
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