ラブプレ☆マニア
ミチに彼氏ができたら、俺はどうしたらいいんやろう?
もう、抱くこともできんし。
だからと言って、ミチを諦められるわけもないし。
今日は、ミチ迎えに行って一緒に帰ろかな……
そんな考えが頭に浮かんだ俺は、いても立ってもいられなくなって
自分の教室まで走った。
そして、声をかけてきたシンゴに適当に挨拶をすると、ミチの教室に向かった。
「ヒロさん?!」
俺がミチの教室に着くと、いろんな声が聞こえた。
「うわ、本物!!」
「ヒロ様や~」
そんな中で、たまたまドアの近くにいたヤスが俺に気づいた。
「……おう」
「ヒロさん、俺ミチに言ってないっすよ!」
ヤスは、周りに聞こえないように声を落とす。
たぶん、コイツが言ってんのは
ミチの誕生日のことやと思う。
ミチのために、俺が考えてる計画。
ヤスに「頼みがある」って言ったのは、そのことやった。
「あぁ、絶対言うなよ」
少し微笑む。
そんな俺に、ヤスは見惚れてるみたいやった。
「なぁ、ミチ呼んで」
俺が言うと、ヤスはハッと我に返ってミチを呼んだ。
「にい、ちゃん……?」
ミチは、心底驚いた様子で俺を見ていた。
*