ラブプレ☆マニア
「あんた、だれ?」
なるべく、いつも通りを装った。
その言葉に、大沢がニヤリと笑う。
「あんた、ミチホちゃんのお兄さんやろ?」
あ?なんでお前なんかに一番言われたくないこと言われなあかんねん。
「うん」
あかん、ほんまイライラする。
「この間、トイレでミチホちゃんとヤッてた」
あぁ、だからそんな強気なんや。
俺とミチホの邪魔しようと思って?
だけどな、残念ながら
俺とミチホの間には誰かに邪魔されるような関係はない。
ただ、体を重ねるだけ。
約束も、気持ちもない。
ミチホに好きな男ができたら、簡単に崩れる関係。
脆い、関係。
「うん。それが何?」
だけど、その脆い関係にすがりつきたくなる
俺の気持ちなんて、お前にはわからんやろ?
好きな女が妹なだけで、想いを否定される
俺の気持ちなんて、お前にはわからんやろ?
「そ、それが何って……!兄妹でそんなことしていいんか?!いいわけない……」
んなん、お前に言われんでもわかっとるわ。
だけど、俺は冷静を装って言葉を返す。
そうじゃないともう、自分を保つ余裕すらない。
ミチを、困らせるわけにはいかん。
「なんであかんの?俺はミチとしたいことしてるだけ。」
*