ラブプレ☆マニア
なんとなく疲れた俺は、一番に海から上がった。
そして次々に男どもは海から上がり、マナちゃんとミチは海の中で二人きりで真剣に話していた。
寝転ぶ俺に、知らん女が次々に声をかけてくる。
めんどくさくて無視する俺の代わりに、シンゴが相手してくれる。
ヤスはずっとマナちゃんの可愛さをヨウスケさんに語ってて、ヨウスケさんはいい加減ウンザリしていた。
そんな時。
「ミチホちゃーん!!」
聞き覚えのある、声。
いきなりガバッと起き上がった俺に、周りの人はみんな驚く。
だけど俺はそんなこと気にせずにミチのほうを見た。
そこには、必死で沖のほうに向かうミチの姿。
俺は無意識にミチのほうに向かっていた。
何も、考えてなかった。
俺がミチに届く直前、ミチは溺れ始めた。
ミチが俺を、呼んだ気がした。
だから俺も、その声に答える。
「ミチ!」
抱き上げると、ミチは震えていた。
「ミチ、もう大丈夫や」
「兄ちゃん……」
俺の存在に気づいたミチが安心したように深く息を吸う。
「怖かったな、ミチ。もう大丈夫やから」
俺はミチの髪を撫でる。
安心させるように、ゆっくりと。
*