君の面影を探して
「…お腹空いた」

見ると満月が微かに顔を赤らめて腹をさすっている


「…ぷっ」

2人は顔を見合わせると腹を抱えて笑った

さっきまでのシリアスな雰囲気が嘘のようだ


「そういや晩飯まだやったな」

「…晩ご飯用意してあったっけ?」

「あ、してへん」


怜桜は呆れたような顔をして枕元の引き出しから財布を取り出し、満月の頭を撫でるとフッと微かに笑った


「ほんま好きやわ」


満月は口を押さえて俯いた

一瞬怜桜が見た満月の顔は茹でタコの様に真っ赤だった
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