君の面影を探して
「はあ…フリー僕だけやん」

霧弥はそう呟くと仕事中ということも忘れてしゃがみ込んでしまった

それを見て怜桜は勝ち誇った様な笑みを浮かべている


「き…霧弥?」

霧弥が落ち込んでいる理由を知らない満月はレジの向こう側を必死に背伸びしてのぞき込んだ

それに気が付いた霧弥は満月を見上げて怜桜にバレないように囁いた


「怜桜くん、中学からずーっと満月のこと好きやってんで」

「なっ…」

それを聞いて満月は顔を真っ赤にして体制を元に戻した


そんな満月を見て怜桜は何かに感づいたのか霧弥の方を見た

そして目に入ったのは下をペロッと出し猿の真似をしている霧弥だった



「はあ…」

怜桜は溜め息をつくと満月の腕を掴んで自分の胸に引き寄せた

たまたま客がいないのを良いことに怜桜は満月をきつく抱きしめる

それを見ている霧弥の顔はすごく悔しそうだった
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