君の面影を探して
1人になるといろんな想いが満月の心を駆けめぐった



怜桜と付き合えたんはえぇけど、この幸せがずっと続くんやろか?

お父さんとお母さんみたいに怜桜にもいつか棄てられるかもしれん


怜桜にはうちがおらんでも他に美人な人はいっぱいおる

うちみたいなブスと付き合うよりもそっちのがえぇんちゃうやろか…?

店のお客さんにやって怜桜のこと好きな人とかおるんちゃうやろか…


めっちゃ美人な人に言い寄られたら怜桜やって絶対揺らぐ

それにうちはまだ12歳やし…なんでこんなうちと付き合うんやろか…?




そんなことを考えていると満月の涙が溢れだしてきた

満月は立ち止まって俯いた


砂浜が涙で染まっていく

満月はそれをジッと見つめるのだった



「満月…?」


満月は無言だった

微かに鼻をすする音が聞こえる


怜桜は満月が泣いていることに気が付くとそっと満月を抱きしめた
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