君の面影を探して
「…あとでちょい俺の部屋来いや」

「へ?」


怜桜の方へ顔を向けると怜桜もこっちを向いていた

なぜか目を反らすことが出来ない

怜桜の目はすごく澄んでいて綺麗に見える

満月の心臓はドキドキと鼓動を高めている


「話ある」

怜桜はそう言うとパッと目を反らし魁人に何かを言ってリビングから出ていった


心臓の高鳴りはまだ治まらない

あんな怜桜の顔は初めて見た

あんな真剣な怜桜の顔を見たことなど今までなかった


怜桜は兄の様な存在

決して好きになってはいけない存在だと思っている


しかしいつからか満月の心は怜桜に惹かれていた

それに満月は気が付かないふりをしていた


しかし今、この胸の高鳴りを感じその気持ちは明確になりつつある
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