Lie & Truth ―君色番外編―

「でもさー、まさかあの合コンの時から君と付き合ってるだなんて知らなかったよ!留美なーんにも言ってくれなかったし」

「え?そうなの?」


紹介されてなかったんだ…

それはそれでショックだな…。


「あの子ちょっと変わってるからねぇ。気にしない方がいいよ。でもこんなに心配してくれる素敵な彼氏がいて羨ましいなー。

やっぱりあの噂はデタラメだったんだね」



浅田が意味深な言葉を口にする。



「……あの噂って?」

「中学卒業するちょっと前くらいからかなぁ?留美、学校に来なくなったんだぁ。

そんときにね、カケオチしたらしいって噂が広まったんだよね」

「カケオチ…」

「あ、ただの噂だよ?あの子結構色んな変な噂流されたりしてたからさー」



知れば知るほどに

俺の中の留美が変わっていく…。


綺麗に着色されていた塗装が

ぼろぼろ

ボロボロと

少しずつ剥がれていく…。


それは本当にただの噂だったのだろうか?

火の無い所に煙りは立たない。



前にケイタが街中で、男と一緒に歩いてる留美を見たと言っていたのを考えると

浮気、されていた可能性もゼロじゃない…。

いや、もしかしたら俺が浮気だったのかもしれない…。


情けない話だが、どちらかと言えばそう言われた方がつじつまが合うような気がした。

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