いばら姫
「かわいくねーからやんない方がいいぞそれ」
「あんっ、そんな釣れない所も好きっ」
何を言っても喜ばせる結果になってしまうやるせなさに片手で顔を覆いながら眉をひそめていると、ふとした瞬間に茨が持っていた手荷物に京平は視線を取られた。
「なにそれ?」
指を指しながら尋ねると、茨はハッとしてようやくその存在を思い出したようだ。
「あっ、そうだキョン様、これもらってください!」
「?」
顔を傾けてハテナを浮かべている京平の目の前に差し出された紙袋。
またとんでもない物だったらどうしようと内心不安に思いながら恐る恐る中身を確認する。
「それ、練習の休憩の間にでも食べてください。差し入れです!」
それは、あまりにやることがなさすぎて夜な夜な作ってしまった京平用の愛妻弁当だった。
中にはちゃんと鮭でハートと、海苔でLOVEと書かれたご飯が敷き詰めてある。
「えっ…マジ?」
それは戸惑い七割、嬉しさ三割の言葉だった。
中身のセンスはともかく、実際スタジオに入るのは三時間程度だが、予約した時間までに入りしていないといけない上に再入場が出来ないので、腹が減る。
こういうプレゼントはかなり助かるのだ。
「さんきゅ!遠慮なくもらっとくわ」
ここは素直にお礼を言っておこう。
いつかに無理矢理貰わされた、茨によく似た顔がついてる抱きまくらよりは何億倍も嬉しいプレゼントだ。
ちなみにその抱きまくらは京平の家で飼っているジャーマンシェパードのおもちゃになっている。
「あんっ、そんな釣れない所も好きっ」
何を言っても喜ばせる結果になってしまうやるせなさに片手で顔を覆いながら眉をひそめていると、ふとした瞬間に茨が持っていた手荷物に京平は視線を取られた。
「なにそれ?」
指を指しながら尋ねると、茨はハッとしてようやくその存在を思い出したようだ。
「あっ、そうだキョン様、これもらってください!」
「?」
顔を傾けてハテナを浮かべている京平の目の前に差し出された紙袋。
またとんでもない物だったらどうしようと内心不安に思いながら恐る恐る中身を確認する。
「それ、練習の休憩の間にでも食べてください。差し入れです!」
それは、あまりにやることがなさすぎて夜な夜な作ってしまった京平用の愛妻弁当だった。
中にはちゃんと鮭でハートと、海苔でLOVEと書かれたご飯が敷き詰めてある。
「えっ…マジ?」
それは戸惑い七割、嬉しさ三割の言葉だった。
中身のセンスはともかく、実際スタジオに入るのは三時間程度だが、予約した時間までに入りしていないといけない上に再入場が出来ないので、腹が減る。
こういうプレゼントはかなり助かるのだ。
「さんきゅ!遠慮なくもらっとくわ」
ここは素直にお礼を言っておこう。
いつかに無理矢理貰わされた、茨によく似た顔がついてる抱きまくらよりは何億倍も嬉しいプレゼントだ。
ちなみにその抱きまくらは京平の家で飼っているジャーマンシェパードのおもちゃになっている。