ダークターゲット
その後、僕は会長の家にお世話になることになったのだが…。

会長が保護者になれなくてかなり大変なことになったようだ。

結局、親戚の叔母さんが面倒をみる、ゆとりかないことから叔母さんがとりあえず保護者になり、
叔母さんが斉藤会長にお願いする形で決まった。

会長は僕の面倒をみることで負担がかかるのに、決着した時は「良かった。良かった。」と本当に喜んでくれた。

なんともありがたい気持ちでいっぱいだった…。

会長は「お礼はボクシングでしてくれ」と言っていたので、「強い人と試合をしたい」ということを伝えると、
「やっぱり室さんの息子だな!」と両手を広げて喜んでくれた…。



それからの僕は、会長や父さんの期待にも応えたい、そして何よりも強い相手と試合をするという目標が出来たことでボクシングの練習に力が入った。

会長も僕の練習を見て、
「最近はオレもカズのスピードに付いていけないからなー。とにかく強い相手を見付けとくよ!」と言ってくれた。

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