恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜
act08.山田くんの闇
よし、これで送信っと♪
携帯の画面を見ながら、メールの送信ボタンをポチッと押す。
『送信完了』の表示を確認して、私はそっと携帯を閉じた。
「いい加減に、俺の授業聞いてくれないかな~。」
その時、背後から声がして、私の背中はビクッとなった。
こ、、、この声は…。。。
おそるおそる顔だけ振り向くと、そこには予想通り、渡先生がニカッとしながら立っていた。
「せ、先生…!」
「もう数学の授業、終わったぞ。カモフラージュも、ほどほどにしないとワザとらしくなるからな♪」
へ…、、、どういう意味?
私がものすごく疑問な表情をしていたので、渡先生はさらに続けた。
「授業が終わったら、とっとと教科書・ノートをしまう!そして次の授業の準備!いつまでも出しっぱだったら、逆におかしいだろ?」
「あ…」
なるほど。
…じゃなくて!