恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜
愛は声のトーンを落として、話を続けた。
「最近、莉央の渡先生への視線がますます『生徒』じゃなくて『女の子』になってる。いい加減気付いて、認めなよ…自分の気持ち。私、ずっと莉央からの相談を待ってた。でも、莉央が無理に自分の気持ちを隠す、その態度にムカついた。」
「愛…。」
そうだったの?
愛、ずっとそんな風に私のこと、見てたの…?
「私、確かにおしゃべりだけどさ…。そんなに友達として信用できない?」
怒っていたはずの愛は、いつの間にか悲しそうな顔になっていた。
私…、
愛になんて顔させてるんだろう…?