恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜


「けど、都築さんはどんなに苦しくても『下りる』って口に出さなかった。」



川崎さんの表情は真剣だった。



「それって、自らの意思で登ることを選んだんだよね?」


「え…?」




登ることを、『選ぶ』…?




「よく考えたら、私の悩みと一緒だな…って思ったの。」


「川崎さんの、悩みと…?」


「そう。私も勉強を強制されてた。でも、苦しかったから止めた。」



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