恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜
「とりあえず今日は終わり!総評は…、みんな独自の泳法あるみたいだが、それじゃ前に進まない!都築は…、水に慣れるところから。」
あぁ…、やっぱり。
「江藤は、息継ぎしないで泳いでただろ?息継ぎ覚えないとな!」
「はい♪」
愛は先生の指摘にも笑顔で答えた。
「川崎は、泳ぐ姿勢だな。バランスが悪いから、息継ぎもできない。山田は…、とりあえず最初からだな。」
なんだかんだ言って、やっぱり先生はみんなをよく見てるな…。
「じゃあ1年は解散!」
渡先生の一声でみんな更衣室に向かった。
「都築。」
私も更衣室に向かおうと思ったら、後ろから渡先生に声をかけられた。
「はい…」
私は振り返って立ち止まった。