恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜


「だから、こんなもの、なくなってしまえば良かったのに。」



山田くんは、私が持つ黒いゴーグルを睨みつけた。



「え…」



「渡の持ってたものだって知ってたから、後で捨てようと思った。でも、さっき都築の悲しそうな顔見てたら…」




山田くんの表情が、切ないものに変わる。





山田くん…

渡先生に嫉妬してたんだね。




でも…

私の喜ぶ顔を選んでくれた…



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