恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜
だけど私にとって
『憧れ』と『恋』は違う。
今の私は、渡先生のことしか考えられないから…。
私のそんな気持ちを、山田くんはとうに気付いてて、
『忘れて』って、、、言ったんだね。
「なんかさぁ、校長の話はいつも通りイマイチだったけど、一色先輩の表彰シーンはカッコ良かったよね~♪」
始業式が終わって、愛と教室に帰る途中。
渡り廊下を通っていると、近くの木にセミが止まっていたのか、耳をふさぎたくなるくらい元気な鳴き声を放っていた。