恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜
そう言われてみれば。。。
自由時間の時、ずっと川崎さんの車酔いの世話をしてたんだった。
お土産買う暇もなかったな…。
「せっかく莉央誘ったのに。でもまあ、川崎の面倒見てたし、準備も手伝ってたし、1年の中で一番頑張ってたってことで、俺からのお土産♪」
キーホルダーに吊り下がってるのは、小さな金色の富士山。
薄暗い部室の中で、必死にピカピカ光っている。
「ありがとうございます…」
私はそっと、渡先生からキーホルダーを受け取った。