恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜
私はきょとんとした。
すると、渡先生がプールから顔を出した。
「都築!5秒な!!それだけ顔つけてれば、息継ぎしながら泳げるぞ。」
先生は、嬉しそうな顔で私に話しかけた。
ご…、5秒!?
すごく長い時間に感じたのに…。
でも、先生は喜んでいる。
「良かったじゃん!これで山田と同レベルじゃん!!ね、山田!」
川崎さんも笑顔になって、隣で練習していた山田くんに話を振った。
「おう…。っつうか、同レベルってなんだよ?」
山田くんは、めんどそうな顔をしながらも、川崎さんに突っ込んでいた。
そんな山田くんを見て、私達はまた笑った。