恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜
「よし。練習しろよ。最終的には、あそこからプールサイドに上がらないといけないからな。」
そう言って渡先生が指差したのは…、、、
数字の書かれたスタート台!!
「…へっ!?あそこ?」
思わず私は、驚きの声を出してしまった。
「当たり前だろ。レース終わって、それが真ん中の方のコースだったら、いちいち横の鉄はしごなんて使って上がってる余裕、ないぞ。スタート台の横からカッコよく上がらないとな♪」
…てか、
明らかに高さが…、
高いんだけど…。
どうやって上がるのよ…?
すると、タイミング良く2年の男の先輩がスタート台の横からプールサイドに出ようとしていた。
少しプールの中で勢いをつけて…
あとは両腕を思いっ切り立てて自らの身体を持ち上げる。
その先輩は、いとも簡単にプールサイドに上がっていた。