恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜


「愛、早くーぅ。」



私の急いでる気持ちが伝わったのか、愛はハッと我に返った。



「あ…、ごめん。先生、どうぞ。」


愛の手から紙の束を受け取った先生は、ニッコリと嬉しそうな顔をした。



「ありがとな!助かった。…お礼したいんだけど…。今から暇か?ジュースでもおごるよ。」


「ハイ!暇です!」


間髪入れずに返事したのは、愛だった。


「ちょっと、愛!クレープは!?」


私はジュースよりもクレープなんだけど…。



愛は私にこっそりと耳打ちした。


「いいじゃん!クレープは逃げないんだから。それよりこの先生、笑顔素敵だよね♪」



…どうやら愛には、
この先生がかなりのタイプだったらしい。


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