恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜
「私は、渡先生を信じています。」
私は、まっすぐに渡先生を見て言った。
「え…?」
先生は、少し驚いた顔をした。
私は視線をそらすことなく、続けて言った。
「今までできなかったことをできるようにするって、並大抵のことではないと思います。でも先生は私を『泳げるようにしてやる』って、最初に言ってくれました。」
私は、最初の水泳部での練習を少しずつ思い出していた。
「もちろん最初は泳げるようにならなくていいって思っていました。せっかくの自由な放課後を部活なんかにあてるのも、時間が無駄な気がしてたし。」
オレンジの光の効果かな…?
先生が、眩しい。