恋しぶき〜先生と泳いだ季節〜


「川崎さん、ホントにすごいね!おかげで勉強、はかどったよ。ね、莉央♪」


勉強が一段落して、そろそろお昼の時間。

ランチのオーダーを終えて、愛はメニューを片付けながら嬉しそうに私に話を振った。


「そうだねー。色々教えてもらって。テスト乗り切れそうだね。」


そう、実際私も苦手の数学を川崎さんに教えてもらった。

もちろん、渡先生にもらった過去問の解答…なんだけど。。。

だって、この過去問から8割も出るって言ってたし…。



「でも山田くん、余裕っぽいよね~。」


テーブルの上で両手の指を組んで、ため息をつきながら愛が山田くんに向かって言った。


そういえば山田くん、勉強している気配がなかったような…???



「…そうか?別に、勉強なんてやる気ないし、興味もないし。」


話を振られた山田くんは、例のやる気のない顔で足を組んで言った。

その一連の様子を見た愛は、びっくりしたようだった。


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