色恋花火

どういう事…?


開いた口が閉まらないあたしと拓馬。

修二はそっとこちらへ歩み寄ってくるとあたしの手から名刺を取り上げる。


「そんな狐につままれたよーな顔せんといて~。俺別に嘘はついてへんで?」


香里奈を可愛いと思ったのも事実やし

親戚のオッサンとタコ焼き屋やってんのもほんまや。

と、弁解に聞こえるような言い方で説明をする修二をあたしはきっと、不思議な顔で見てたと思う。


…つまり何が言いたいんだろう?


なんか…嫌な予感。



「…お前、こいつに貢がせようとしてたのかよっ!?」

「やだな~人聞きの悪い。俺はただ、東京に遊び来た時専用の彼女が欲しかっただけや。べつに店来いなんて言わへんで?デート代だって俺が持つつもりやったし!」

「そういう問題じゃねーよ!」


あまりに身勝手な言い分と、修二の開き直り方にあたしは眩暈を起こす。


東京に遊び来た時専用って何!?

それって大阪にも彼女がいるって事じゃんっ!!


「ほら俺むっちゃ淋しがりやから、一人でおれへんねん。夏の間一週間もこっちいなあかんから色々癒してくれる女の子探しとったんよね~」


あたしはバカだ…。

修二がかゆいところに手が届くような甘い言葉をくれたのは

あたしを分かってくれてたんじゃない…


その道のプロだから…

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