からふる
~2~


それから私は、男子とたまることが多くなった。

基本的に、もう女子とは付き合わなくなった。



また裏切られる。
話せば利用される。
裏では私を嫌っているんだ・・・。


デジャヴにも似た気持ちが、胸いっぱいに、暗雲のようにたちこめた。

そんな想いは、したくなかった。
自分を傷つけたくなかった。



 「鈴菜ぁ、文化祭、どぉする?」

 もち、主役だし♪

どっと辺りがわく。

 「おい、お前は、意地悪な継母役だろぉ?似合ってるって」

 「そうそう!眠り姫がお前なんて、ありえないってッ!大体、誰にキスにてもらうんだよ!?」


そして、女子との問題は未解決のまま、文化祭シーズンを迎えた。


中学に入って初めての文化祭。
それを、最近仲良くなった勇志くんとすごせるんだ。
こんな幸せなこと、めったにないんだ・・・。




 ・・ばかにしないでょ!!もち、私の王子様に決まってるじゃんッ


どわっ

笑いの宝庫のように、教室中のみんなが笑う。

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